日本教育デザイン学会 ーJEDIー

NHK「NEXT WORLD」の放送が開始されました!


これからの世界や、私たちの生活はどう変わるのか?

科学技術や最新の情報をもとに、2045年の世界を予測し、近未来の私たちの生活がどのように変わるのか、またそこに潜んでいる可能性や危険・危機を明らかにしようとした興味深いNHKの番組「NEXTWORLD」が始まりました。

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第1回の番組では、人工知能が人間の思考を越えるとの想定をもとに、人工知能を駆使し、ビッグデータをもとに予測を前提とした世界と、それに翻弄される人々の姿を描いています。

番組では、30年後の世界を生き抜こうとしている若い主人公が、さまざまな戸惑いを感じながら生きている姿を通して未来を見つめています。彼が生きている「2045年」の世界では、ビッグデータをもとに価値判断をする人工知能ロボットが、日常生活の傍らに常に存在し、危険予測をしながら彼の生活をサポートしています。

しかし、彼は、人工知能の判断に翻弄されていることに疑問を感じ、その呪縛から脱出しようと決意し、ウェアラブル端末を外します。それは、ビッグデータから導き出される判断を生かしつつも、自らの意志で生きようとする人間の姿を描いています。

ビッグデータによる意志決定から離脱した主人公は、直面する数々の困難に当惑しながらも、人間らしい行動(それは時として「過ち」と判断される行動)を選択しながら、「人間にしかできないことは何か?」という問いを私たちに投げかけています。

番組では、アメリカの弁護士がビッグデータから導き出された法律や判例をチェックする弁護士と、そのデーターをもとに裁判に臨む弁護士の姿や、ビッグデータをもとに将来の伴侶を見付けた人を紹介しながら、改めて「人間にしかできないことは何か?」を問い続けていきます。

教育を直接的に扱っている番組ではありませんが、番組を見終えて思うことは、私たちが「よし」としている教育が、子ども達にとって「本当に良い教育か?」という疑問です。
それは、私たち教育関係者が思い描いている未来が、「真に妥当で確実な世界なのか」という問いに対する答えを示せないことや、そもそも教育関係者は明確な回答を持っているのかという疑問でもあります。

この疑問に明確な回答を示し、実現のためのロードマップを示さなければ、次代を担う子ども達のための教育を創造することはできません。

未来予測をするときに重要なのは、「視点」と「時間軸」の二つです。
あまりにも狭い視点や、短いスパンで成果を求めるような教育改革では、課題の改善すらできないのではないでしょうか。

私たちが落ちっている「パラダイムの限界」を明確に意識しない限り「未来の教育」を構想し、その実現のための一歩を踏み出すことはできません。

NEXT WORLDの放送予定は以下のようです。興味がありましたら、是非ご覧ください。子ども達が生きようとしているこれからの世界を知り、今の教育が何をしなければならないのかということについてヒントが得られるかもしれません。

NHK総合テレビ
  第1回2015年1月3日(土)未来はどこまで予測できるのか
  第2回2015年1月4日(日)寿命はどこまで延びるのか
  第3回2015年1月24日(土)人間のパワーはどこまで高められるのか
  第4回2015年1月25日(日)人生はどこまで楽しくなるのか
  第5回2015年2月1日(日)人間のフロンティアはどこまで広がるのか