夢・希望を育む教育のデザイン (改 -JEDIー)

企業経営から学ぶ -経営とは?④-


東洋経済ONLINEに、「『トヨタ生産方式』は、ほぼ誤解されている ~企業活動の失敗は8~9割が自業自得だ~」と題する記事が掲載されています。(http://toyokeizai.net/articles/-/61008

記事の詳細は、上記のアドレスにアクセスし、直接お読みいただきたいと思いますが、記事は、元トヨタ自動車工業に勤務し、現在はエフ・ピー・エム研究所の鈴木尚久氏(「トヨタ生産方式」の生みの親・大野耐一氏の右腕だった鈴木喜久夫氏のご子息)の著書「トヨタ生産方式の逆襲」を軸に東洋経済新報社のインタビューで構成されています。

記事の最後で、鈴木氏は次のように述べています。
僕はいろんな企業を見てきたが、企業活動の失敗の8割9割はオウンゴールだと思っている。よかれと思って変なほうへ変なほうへ、みんなで真剣な顔して行っている。水の中で浮き輪だと思って石を抱えている。それは石だと言っても、何を言っているのですか、これは私の命綱の浮き輪です──こういう場面がいっぱいある。

それを力技で直しても後ろ向いた途端にまた石を抱えてしまう。一部の人でいいから気がついてもらって自分で石を放棄する、自分で水面をかくことを覚えてもらう。パラダイムシフトや考え方、しつこさを学習したら、100社が100社とはいわないが、100社のうち60社は面白いくらいに効果が出るはずです。

一生懸命やっているのに効果が出ないのは、アプ
ローチが間違っているし、パラダイムが間違っているということに気がついてほしい。いちばん読んでほしいのは経営者。そしてトップに近い幹部。経営者に目覚めてもらわないといけないし、経営者をサポートする人たちを育てないといけない。少数派でもいいから革命軍を作ることが大事です。

鈴木氏の言葉一つ一つに頷くことが多いのですが、特に最後の「一生懸命やっているのに効果が出ないのは・・・」という部分は、教育改革に取り組まなければならない教育関係者にとって極めて重い一言のように思います。
まず願うことは、決して教育改革がオウンゴールになってはならないということです。教育改革は、施策立案者だけが理解していたのでは決して成功するものではありません。教育やその改革に携わるすべての人々が、「改革の真のねらい」を共有することがなければ、改革は成し遂げられないのです。

鈴木氏が指摘しているように、
 ・アプローチは間違っていないか?
 ・パラダイムは間違っていないか?
 ・経営者、トップに近い幹部は目覚めているか?
 ・経営者をサポートする人は育っているか?
 ・少数派でもいいから革命軍は創られ始めているか?
など、施策立案者や教育経営者がまず自問することから始めなければ、次々と教育改革を打ち出し、その実践を求めても、改革は成功しないのではないかと思います。

一部の人でいいから気がついてもらって自分で石を放棄する、自分で水面をかくことを覚えてもらう。パラダイムシフトや考え方、しつこさを学習したら、100社が100社とはいわないが、100社のうち60社は面白いくらいに効果が出るはずです。

という、鈴木氏の言葉は、「JEDIの理念と重なるな~」と思いつつ、教育改革という水面を自分なりにかいていこうと思っています。