日本教育デザイン学会 ーJEDIー

新年度を迎えて


4月1日、いよいよ平成27年度が始まりました。そして、4月1日は新しいメンバーでの学校組織作りのスタートでもあります。どんな一年になるのか大いに期待をするとともに、一抹の不安を覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

特に、今年も多くの初任者が、希望を胸に教員生活をスタートさせますが、希望や意欲と同じくらい、言いようのない漠然とした不安を抱えているのではないでしょうか。
教員の世代交代が進む中で、学校が組織をあげてどのように初任者を「未来を築く『人財』」として育てていくのか、学校管理職のリーダーシップや、学校の組織力が問われています。

1月7日の読売新聞に、ノーベル賞受賞者で理化学研究所脳科学総合研究センター長の利根川進先生が、個の尊重、枠壊す発見」というタイトルで文章を寄せています。その一部を紹介すると・・

留学してから半世紀を海外で過ごした私には、日本が、より規制でコントロールされた社会に見える。決められた枠の中では、きわめて精度の高いものを作る。伝統的に繊細な作業が得意で、工芸品や染め物は見事だ。戦後は素晴らしい車を作るなど、産業を発展させた。常識にとらわれない、個人の考えを尊重する風土が、枠を壊す革命的な発見を生む。日本と違い、米国では自分がどう思うかが重要で、他人が自分のことをどう思うかは二の次だ。個人の能力や好みを尊重した教育が重要だ。

大学教育を想定した利根川先生の言葉を、小中学校でどのように生かすかは一考を要するでしょうが、その意図を十分にくみながら新年度をスタートさせることは重要ではないかと思います。

急速な人口減と少子高齢化が深刻な状況を生み出しつつある現在、教育を「未来創造の要」として充実させ、活力ある教育活動を展開するためには、利根川先生が述べられているように、「個としての学校と、枠を壊す新たな教育活動」が不可欠なように思います。「特色ある学校づくり」という言葉が希薄になることのないように不必要な枠を壊すことが必要な時代が訪れているのではないでしょうか。

各学校や先生方が、「魅力的な教育活動」をエネルギッシュに展開される一年になることを願ってやみません。